ランドセルは何色を選べばよいのか

ランドセルは何色を選べばよいのか

青、水色、ピンク、グリーン、パープル、オレンジ。おなじピンクでも、チェリーピンク、パウダーピンク、パールピンク、ビビッドピンク…。今の時代のランドセルは私達が子供の頃からは考えられないほど多色になりました。

ランドセルの色選びは、自我に目覚めはじめたお子さんとの最初の真剣勝負です。今回はランドセルの”色選び”について紹介してみたいと思います。

  • いつごろからカラーが増えたのか
  • 目立つ色を選択してよかった?悪かった?
  • 子供の希望はどこまで聞けば良いのか?
  • 購入後に「あの色が良かったのに」と言われたら?
  • 購入後の不満への対処方法
  • ランドセルの色選びはお子さんとの最初の真剣勝負

いつごろからカラーが増えたのか

2001年に大手メーカーが24色のカラーランドセルの展開をはじめました。これが最初と言われています。10年ほど前からはカラーに加えて刺繍による装飾なども増えてきました。(一般社団法人日本鞄協会 ランドセル工業会編『ランドセル130年史 ランドセル130年の軌跡、そして…』P90)

目立つ色を選択してよかった?悪かった?

これは色々な意見があります。

「今の時代は色々な色があるから水色をつけていたとしてもそれほど目立たなかったよ」
「他のお子さんも色々なランドセルを身につけていたのでそれほどでした。目立ちたいから選んだけど、思ったほど目立たなかった^^; 」
「遠くから目立つのでどこにいてもスグわかってよかった」
「うちの学校では紫や水色などの派手な色は学年でも数人でした」
「派手すぎて周りから浮いてしまいました」

正直なところ「これが絶対!」という意見はありません。どの色が流行?無難なのか?というのはその地域と学年によります。ある学年は紫が流行したけど、次の学年ではさっぱり、というケースもあります。

一度小学生のおねーさん、おにいさんの登校風景をお子さんと一緒に見に行ってみましょう。

子供の希望はどこまで聞けば良いのか?

ランドセルは注文してから納期が半年かかるものもあります。その間にもお子さんはドンドンと成長していきます。半年後に見てみたら「この色は嫌だ」というケースはおおいにありえることです。また、ランドセルを選ぶ際にお子さんと親御の意見が違う、ということは多く起こりえることです。

ランドセルを見に行くのはまだ幼稚園の時期です。この時期の子どもたちは、自分がランドセルを背負っている姿をしっかり想像することができません。むしろ、今放送中のアニメや漫画と同じ色を選ぶ可能性のほうが高いかもしれません。

ですので下記の点を普段から心がけてください

  • 通う小学校の投稿風景などを見に行く。これにより自分が歩いている風景を想像してもらう。
  • 学校見学会などにも一緒に行く。可能ならば写真をとって普段から飾っておく。「ほら、あそこに来年から行くんだよ」
  • 最低限親御さんは「この色がいいかな」と希望色を決めておく。
  • 親御さんや祖父母の間で意見を統一しておく。
  • 皆さんが選んだ色のランドセルを背負ったらできるだけ皆さんで褒めてあげる
  • ランドセルの絵をお子さんに書かせてその色を観察しておく。

たとえば、黒川鞄工房のランドセルからは、ランドセルのペーパークラフトがダウンロードできます。こういうものを使って、今、ではなく、未来のお子さんが背負う姿をお子さんと一緒に想像してみてください。

購入後に「あの色が良かったのに」と言われたら?

購入後に「あの時水色がいい、と言ったのに!仲のいいお友達が水色なのに!」ということはありえることです。
「嫌だ学校に行きたくない!どうしてもあの色が良かったのに!」
ここで「一緒に決めたじゃない!」と怒ってもお子さんはなかなか納得しないかもしれません。どうすればいいんだろう、と頭を悩ませるかもしれません。

お子さんがランドセル購入後にこの色がどうしても嫌だ、と言った場合

たとえあの色が良かった、と言われたとしても買い替えは行うべきではないと思います。これからの人生でお子さんが自分の思い通りにいかないことは多々あります。たとえ自分が決めたことでも後になって後悔することはタクサンタクサンあります。(私自身そうです!)

どれだけご両親がお子さんを愛しても、お子さんと意見が衝突することは今後タクサンタクサンあります。

あなたはお子さんに今現在きちんと愛情を与えています。ですが、愛情という言葉の中には色々な種類があります。与える愛情だけではなく、壁となる愛情も与えてあげてください。

お子さんがランドセルの色が好きになれなかったとしても、安易に買い換えるべきではありません。なぜなら、選んだ色は親御さんや祖父祖母の愛情の証でもあるのですから。

購入後の不満への対処方法

「嫌なことがある。だからそれを排除する」ではなく「嫌なこともある。だからこうやって改善すればどうだろう」という考え方ができるようなアプローチをおすすめします。

例えば、
・ランドセルカバーをつけてあげる。希望の色がないならば近い色を作ってみる。
・気に入らない色、ではなく、気に入る点を増やしてみる。
(気に入った色のキーホルダーをつける、体操服袋を気に入った色にしてみる)
・親御や祖母祖父ではなく、他の第三者からも「このランドセルの色いいじゃない」と褒めてもらう

ランドセルの色選びはお子さんとの最初の真剣勝負

ランドセルの色選びはお子さんとの最初の真剣勝負とも言えます。今までは「この食べ物はいやだ!」「この玩具がいい!」という勝負はありましたが、今回の選択は6年間続きます。

お子さんの意見を聞くのももちろん大事ですが、親御さんや祖母祖父さんの意見なども調整して挑んでください。

(文責:M.R.)

では、実際に何色を選べばよいのでしょう。ランドセルは何色を選べば良いのか?(その2)をご覧ください。